定年後に住宅ローンが残っているとどうなる?メリットとデメリットを解説

定年後に住宅ローンが残っているという状況は、多くの人にとって悩ましいものです。定年後の収入は減るのに、住宅ローンの支払いは続くということは、生活に大きな影響を与えます。しかし、定年後に住宅ローンが残っていることは、必ずしも悪いことだけではありません。メリットもあるのです。この記事では、定年後に住宅ローンが残っている人の割合と理由、メリットとデメリット、対策と注意点について詳しく解説します。

定年後に住宅ローンが残っている人の割合と理由

定年後に住宅ローンが残っている人は、意外に多いのです。国土交通省の調査によると、2018年時点で65歳以上の世帯のうち、約15%が住宅ローンを借り入れています。この割合は、2008年から2018年の10年間で約2倍に増えています。

では、なぜ定年後に住宅ローンが残っている人が増えているのでしょうか?その理由は、主に以下の3つです。

  • 住宅購入時期が遅くなっている:昔は30代前半で住宅を購入する人が多かったですが、近年では40代や50代で購入する人も増えています。そのため、35年ローンを組んだ場合、定年後まで支払いが残ります。
  • 長期固定金利型ローンの普及:金利が低い時期に長期固定金利型ローンを利用する人が増えています。このタイプのローンは、金利が安定している分、返済期間が長くなります。そのため、定年後まで支払いが残ります。
  • リフォームや増築などの追加融資:住宅を購入した後にリフォームや増築などを行う場合、追加融資を受けることがあります。この場合、追加融資分も住宅ローンとして扱われます。そのため、定年後まで支払いが残ります。

定年後に住宅ローンが残っているメリットとデメリット

定年後に住宅ローンが残っていることは、一見すると不利なように思えますが、メリットもあります。主なメリットは以下の2つです。

  • 所得税の控除が受けられる:住宅ローンの利息は、所得税の控除対象となります。定年後の収入が減っても、住宅ローンの利息分は税金が安くなります。ただし、控除額には上限がありますので、注意が必要です。
  • 資産価値の維持や向上が期待できる:住宅ローンを返済しながら住んでいる場合、住宅の資産価値を維持や向上させるために、メンテナンスやリフォームなどを行うことができます。これにより、将来的に売却や相続などをする際に、有利になる可能性があります。

一方、定年後に住宅ローンが残っていることのデメリットは以下の2つです。

  • 生活費の圧迫:定年後の収入は減りますが、住宅ローンの支払いは変わりません。そのため、生活費に回せるお金が少なくなります。特に、年金受給開始までの間や、医療費や介護費などの支出が増える高齢期には、負担が大きくなります。
  • 万一のリスクへの備えが不十分:定年後に住宅ローンが残っている場合、万一の事態に備えることが重要です。例えば、死亡や障害などで収入が途絶えた場合や、災害や事故などで住宅が損壊した場合などです。このようなリスクへの備えとしては、生命保険や火災保険などを適切に加入することが必要です。しかし、保険料も生活費の一部となりますので、バランスを考えることが大切です。

定年後に住宅ローンが残っている人の対策と注意点

定年後に住宅ローンが残っていることは、メリットもあればデメリットもあります。そのため、自分の状況に合わせて、適切な対策を取ることが必要です。ここでは、定年後に住宅ローンが残っている人の対策と注意点について、以下の3つの観点から紹介します。

  • 住宅ローンの返済計画の見直し:定年後の収入や支出を見積もり、住宅ローンの返済計画を見直すことが大切です。返済期間を短縮するか延長するか、返済額を増やすか減らすかなど、自分に合った方法を選びましょう。また、金利の変動や借り換えなどの可能性も考慮することが重要です。
  • 住宅ローンの保証や保険の確認:定年後に住宅ローンが残っている場合、万一の事態に備えることが必要です。そのため、住宅ローンの保証や保険の内容を確認しましょう。例えば、住宅ローンの保証は、死亡や障害などで収入が途絶えた場合に、残債を一部または全額免除してくれる制度です。しかし、保証期間や免除条件などは各金融機関によって異なりますので、注意が必要です。また、火災保険は、災害や事故などで住宅が損壊した場合に、修理費用や建て替え費用などを補償してくれる制度です。しかし、補償額や補償範囲などは各保険会社によって異なりますので、注意が必要です。
  • 住み替えや売却などの検討:定年後に住宅ローンが残っている場合、住み替えや売却などを検討することも一つの選択肢です。例えば、現在住んでいる住宅が大きすぎたり、立地が不便だったりする場合は、より小さくて便利な住宅に住み替えることで、生活費やメンテナンス費を節約できる可能性があります。また、現在住んでいる住宅が資産価値が高かったり、需要が高かったりする場合は、売却することで、残債を一括返済したり、老後資金に充てたりすることができる可能性があります。ただし、住み替えや売却には手数料や税金などの費用がかかりますし、新しい住まいを探すことも大変です。そのため、メリットとデメリットをしっかり比較検討することが必要です。

まとめ

この記事では、定年後に住宅ローンが残っている人の割合と理由、メリットとデメリット、対策と注意点について説明しました。定年後に住宅ローンが残っていることは、一概に良いとも悪いとも言えません。自分の状況に合わせて、適切な返済計画やリスク対策を行うことが大切です。また、住み替えや売却などの選択肢も検討することができます。定年後の住まいに関する悩みを解決するために、この記事を参考にしてください。

もしも東京都大田区で不動産物件をお探しなら、以下の不動産会社がおすすめです。

会社名:㈱カドヤ不動産 大森本社
所在地:〒143-0023 東京都大田区山王3丁目2−2
電話番号:03-3771-2101
ホームページ:https://www.kadoyafudosan.jp/